叫ぶ

腰が痛いのである

あれは2週間前、いや、3週間前になるであろうか

わたしは学校から帰還し家で夕飯を食べ、満腹そのまま茶の間でうたた寝をしていた

うちの茶の間の構造はいたってシンプルなものである

7畳くらいの畳の部屋にホットカーペットが敷いてあってそこに高さ30センチほどの長方形のちゃぶ台が鎮座している

いつもそこの長方形の短い部分の向かい合った辺に父母、長い辺の部分に姉と私が並んで堂々とあぐらをかいているという次第である

わたしはこの日のうたた寝をそのちゃぶ台の下で行った

丁度頭と足がちゃぶ台から顔を出してわたしはスヤスヤと眠った

起きると ウッ
腰に激痛が走ったのである

あれからかれこれ3週間

わたしの腰は日々メリケンサックをはめたボクサーにグリグリやられているような痛みを受けているのであった

腰が痛いと何も出来ない

靴下を履けない
長時間座れない
くしゃみが出来ない

それどころか起き上がることすらひと苦労なのであった

わたしはみんなに相談をした
「最近腰が痛いんだけど」

友人は口を揃えて『ババアかよ』と

『ババアかよ』と言うのであった

思えば腰が痛い友人を何人も見てきた

中学生の頃からコルセットの申し子と崇められていたあの子も、高校の時に練習を休んでいたあの子も、腰が痛かったからババアと呼ばれてきたのだろうか

なんという苦悩の人生
わたしはそんな人生まっぴらごめんだ

わたしは言ってみたらまだピチピチの21歳であってババアではない
日本の平均寿命の1/4も生きていないのである

やりたいことはまだまだある

人生で一度はスカイダイビングをしてみたいし、回転寿司に行きたい、NakamuraEmiのワンマンに行きたい、買い物に行きたい

そういえば根っからのブスのわたしでも「お肌が綺麗だね」とは案外言われるんだけど、ババア代表いとうあさこさんも言われるらしい

ブスは肌しか褒めるところがないらしい

そんな肌も不摂生のせいでズタボロだしそろそろご臨終したい

最近は、今わたしが死んだらみんな悲しいだろうかとかいう闇の頂に立った思考を繰り広げている

例の如くイヤホンしながら自転車に乗るせいで毎日死と罰金と隣り合わせの生活を送っているので、死ぬことが急に怖くなることがある

人はなかなか死なないくせにすぐ死ぬ

だから、毎日を大事にすることが大切なんですね、なんて

まぁ毎日、今日死ぬかもなんて思って生きるなんて無理 今日死ぬかもしれないのは確かだけど

ちょっとした瞬間にでも考えるとドキドキしてザワザワして、人に優しくしようとか、マナーを守ろうとか、意識が変われば儲けもん

とりあえずまだ死にたくない
やり残したことがたくさんある







重ォ




根が暗い

根が暗いところを直したい

大笑いしたい
面白い漫画を読みたい
素敵な音楽を聴きたい
友だちと遊びたい

楽しいことっていうのは終わるからまた始める
夢から醒めたくないってびーばーも言ってる

もしね、角膜に色が付いてたらってね、考えることがあって

見えてる世界はこの色だけど、レンズを取ったらもっと別の色かもしれないって、本気で考えてると今自分たちが見てる世界って何だって、ちょっと怖くなって、別のこと考えて

たのしいことはしなくてもいいや
たのしいひとと一緒にいたい



それでも世界が目を覚ますのなら/世界が目を覚ますのなら -SUPER BEAVER