スパイス

アルバイト先、ずうっと働いていた4年生の先輩たちがとうとう全員いなくなってしまった

残ったのはあまりにも若い後輩たちとポンコツの店長と不安なわたしだけであった

ちょっと混んだだけでアタフタアタフタしてしまって、てっぺんに立たなきゃいけないのにわたしがこんなんでどうするんだ

後輩たちに沢山迷惑をかけてお世話をかけて、自分が情けない、情けない、申し訳ない

お仕事ちゃんとしよう 周りを見て、にこにこして頑張ろう 頑張らないと

言ってみたらあと1年でわたしもバイトを辞めるんだ
バイトも学校も、辞めて別のところに行くんだ

今まであったものが無くなるのは怖いな
当たり前が当たり前でなくなるのは

でも当たり前が当たり前でなくなったことが当たり前になって、別の環境に置かれるとそれがまた当たり前になって

人間は怖いくらいに環境に順応する生き物だから、一緒にいる人が変わったり家が変わったりしても、しれっとしてまた何事もなかったかのように毎日を繰り返すのね

昨日店に来た中学時代の友人I丸は今は横浜で一人暮らしをしているらしい
わたしの地元は腐っても東京都だから、学校にも会社にも実家から通う子が多い
地元にいればみんなに会えてみんなと繋がっていられるってそう思ってたけど、みんな地元からサァっと出てって、フラッと帰ってきて久しぶりって

それがその子の当たり前
わたしはその子じゃないし、気持ちなんてわからないけど、家族とか友達と離れて一人で生活するなんて、言うほど簡単なことじゃないんだろうとおもう

きっとCMとかドラマとかみたいな、荷物の中にお母さんからの手紙が入ってたり、お守りが入ってたり
そんなことが毎日どっかで起きてんだ

幼稚園とか小学生とか、ホントに小さい頃から夢は、夢はって大人は聞くけど、遠い未来だった未来が今はすぐ側に来てる

将来なんて考えたくないな、今のまま、今のままって、いつまで逃げんの
大学生なんて遊んで遊んで遊んで居られればいいと思ってたけど、一番遊んじゃいけない時間だったんじゃないかって思うようになってきた 遊ぶけど

自分のする行動する行動がすべて未来に直結するなんて、考えて動いたこと今までないし、そんな怖いことはないな

ONE OK ROCKのキミシダイ列車、サビで「過去の自分が今僕の土台となる」って

題名もモロだけど、そうかア、と

今までわたしが生きてきた時間で、わたしは構成されているんだ
そうかそうか、そういうことか

わたしが楽しい時間を過ごせているのも、良い友達が居るのも、周りの景色は受動的に変わっていくわけじゃなくて、わたしが選んで変えている

そう思うと、当たり前の日常がちょっとだけキラキラして見えるな
毎日は選択、選択、選択、選択
たまに失敗して落ち込んだりして、それもわたしが選んだことだ

友達との買い物、どっちが似合うと思う?と差し出した2着の洋服
自分の中では答えは決まってて、ちょっと背中を押してほしいだけなんだよな
そういうことはよくある 洋服じゃなくてもなんでも

正しい答えなんて沢山あるんだろうね
わたしはどう生きようか

とりあえず今日はピザを配らないと



キミシダイ列車/残響リファレンス -ONE OK ROCK