アルバイトの話

このブログを書き始めてもう1年経つのか

いろんなことを書いてきたけどなんだかんだ根本は変わらないな

 

この前、3年働いたアルバイト先が閉店

わたしにとってはちゃんと居場所だった

 

大学が決まって、高校生の時に始めたアルバイト、某モスバーガーは居心地が心底悪かった

 

チャキチャキお母さん系女店長はシングルマザーで、ことあるごとに当時中学生の生意気デカブツ息子に店を手伝わせた

息子は店長の子供ということにかこつけてバイトの年上を常に下に見た

 

店長は、この子は好き、この子は嫌い でバイトの仕事に優劣をつけた

わたしのようなろくに敬語の使えないお調子者は好かれるか嫌われるかの2択で、仕事もできないわたしは当然後者、仕事もろくに教えてもらえず、「あの子辞めればいいのにね」と店長に陰口を叩かれ辞めた

 

バイトを楽しいって思ったことなんて1回もなかった

(働くってこういうことなんだ、厳しいな)と思いながら過ごした

 

2ヶ月フラフラして、お金が底をついて、働かなきゃ、と始めたバイトがモダンパスタだった

 

動機は不純だった

お客さんにすぐに料理を提供するのは忙しいしアタフタしちゃうからファストフードは絶対やだ

カフェはお洒落で可愛いけど結局作ってすぐ出さないといけない、やだ

お料理運ぶだけがいい

あとドリンクバーがあるところがいい

 

軽い気持ちで電話して、面接

店長からかかってきた採用の電話に飛び上がって喜んで、「そんなに喜んでもらえて良かった」と言われたりした

 

同期は、お洒落な、前髪の短い、小柄な女の子で、共通の友達と共通の趣味のおかげですぐに仲良くなった

 

ディナータイムには仕事が出来て美人な先輩方と、明るくて可愛い同い年の子たち

バイトが楽しくて仕方なかった バイトってこんなに楽しいんだっておもった

 

初めてバイトの子同士で遊びに行った時は、(バイトの友達と遊ぶってこういう感じなんだ〜〜!!!!)って凄くテンションが上がって、モスバーガーの時との差に感動したりした

 

新しいバイトを始める、店長とウマが合わない、社会人になる

いろんなタイミングでみんなが辞めていった

 

気がついたら同い年が居なくなっていて、1個下と2個下が2人ずつ、あとは3つ年下の子たちになっていた

 

あんなに下っ端だったわたしが一番上なんて

どこを見ても年下、キラキラした会話、わたしはわたしなりに働いていたけど、面倒臭い先輩になってるんだろうなとおもった

 

嫌われたってどうだっていいやって、思いたかったけど思えなかった

沢山いる年下たちがちょっと怖かった

 

『前は良かった』って言うのは簡単で、一緒に働いてた先輩たちに「今はこうでね、ディナーのあの子が、パートさんが………」って、「帰ってきてくださいよ〜〜〜」って愚痴ばっかこぼして、「今は今で楽しいですよ」ってわたしあの時言ったかな

 

最終日、閉店して、たった1時間半で食材もお皿も片付けられて、すっからかんの店の中はなんだかすごかった

ホントに終わるんだア、っておもった

 

メニューも呼び鈴も蜂蜜も何も置いてないテーブルには、ダスターで拭いた細かい水滴だけ残った

 

わたしの大学生活と共にあったアルバイト先はもうなくなってしまって、その代わりに何もない休日ばかり増えた

 

バイト連勤きつい〜って言ってた頃のわたしに教えてやりたい 「そこ、大4の1月に閉店するぞ」

 

思い出がありすぎて、逆に状況がよくわからなくなっちゃったよ

こんなことあったなってすぐに思い出せるけど、そのお店はもう無いし、戻りたいなんて言って戻れるような環境じゃないんだな

 

ライブが、授業が、飲み会が、ってしょうもない理由で我儘なシフトを出したり、教育実習と勉強で1ヶ月半お休みをもらったりしても、帰ってくるときにはあったかく迎えてくれて有り難かったなあ

 

店長優しかったなあ、凄く優しかったなあ

 

ここでのバイトでは、朝まで電話で喋れる友達ができた

バーベキューやら鍋やらを一緒にやってくれる優しくて頼れる面白い先輩たちと仲良くなった

曲者揃いのパートさんも、仲良くなったらみんな優しくて、お母さんみたいな安心感があった

なんだかんだで「おびさん、おびさん」って寄ってきてくれる後輩ができた

 

楽しかった

楽しかったしやっぱり寂しいな

寂しいし、ちょっと悲しいな

 

記念写真/TEENAGER -フジファブリック